ミニシアター東京
ブルーボーイ事件

ブルーボーイ事件

Blue Boy Trial

·ドラマ·106分·日本·2025

次の上映:5月31日(日) 13:00 @ 早稲田松竹

あらすじ

私たちは、ずっとここにいた。 1965年、オリンピック景気に沸く東京で、街の浄化を目指す警察は、街に立つセックスワーカーたちを厳しく取り締まっていた。ただし、ブルーボーイと呼ばれる、性別適合手術[*当時の呼称は性転換手術]を受け、身体の特徴を女性的に変えた者たちの存在が警察の頭を悩ませていた。戸籍は男性のまま、女性として売春をする彼女たちは、現行の売春防止法では摘発対象にはならない。そこで彼らが目をつけたのが性別適合手術だった。警察は、生殖を不能にする手術は「優生保護法」[*現在は母体保護法に改正]に違反するとして、ブルーボーイたちに手術を行っていた医師の赤城を逮捕し、裁判にかける。同じ頃、東京の喫茶店で働く女性サチは、恋人の若村からプロポーズを受け、幸せを噛み締めていた。そんなある日、弁護士の狩野がサチのもとを訪れる。実はサチは、赤城のもとで性別適合手術を行った患者のひとり。赤城の弁護を引き受けた狩野は、証人としてサチに出廷してほしいと依頼する―。 1960年代の日本で「性別適合手術」が違法か合法かを争った事件があった。差別や偏見がはびこる今の時代にこそ必要な物語。 かつて実際に起きた“ブルーボーイ事件”に衝撃を受け、映画化を決意したのは、『僕らの未来』(11)、『フタリノセカイ』(22)、『世界は僕らに気づかない』(23)など、独創的な作品作りで国内外から大きな注目を集める期待の若手、飯塚花笑監督。当時の社会状況と事件について徹底的に調査し、裁判での証言を決意したトランスジェンダー女性サチを主人公に物語を構想した。「この物語を描くには当事者によるキャスティングが絶対に必要」という監督の強い意志のもと、主人公サチ役の起用にあたっては、様々な経歴を持つトランスジェンダー女性たちを集めたオーディションが行われ、多くの候補者の中から主演に選ばれたのは、ドキュメンタリー映画『女になる』(17)への出演経験を持つ中川未悠。演技経験はないものの、自らの経験をもとにサチ役に見事に同化していく姿に感銘を受けた監督たちによる大抜擢となった。裁判の証人となるサチのかつての同僚たちを演じるのは、映画初出演となるドラァグクイーンのイズミ・セクシーと、連続テレビ小説『虎に翼』での演技が反響を呼んだ中村中。サチに証言を依頼する弁護士の狩野役を錦戸亮が、彼と敵対する検事役を安井順平が演じる他、前原滉や山中崇ら、メインキャストを支えるため実力派俳優たちが勢揃い。今以上に性的マイノリティの人々に対する激しい差別が横行していた1960年代の日本で、自らの尊厳と誇りをかけて司法と、そして世間と闘った女性たち。彼女たちの声と真摯に向き合いながら、見事な演出力で社会派エンターテインメントとして纏め上げた『ブルーボーイ事件』は、いまだ差別や偏見がはびこる現代社会にこそ見るべき映画であり、私たちに熱い感動を届けてくれる。

監督
飯塚花笑
出演
中川未悠, 前原滉, 中村中, イズミ・セクシー, 真田怜臣, 六川裕史, 泰平, 渋川清彦, 井上 肇, 安藤聖, 岩谷健司, 梅沢昌代, 山中崇, 安井順平, 錦戸亮

上映館

名作を二本立てで。時を超えて愛される映画を、高田馬場のノスタルジーと共に。

5月31日(日)
13:0017:30
6月2日(火)
13:0017:30
6月4日(木)
13:0017:30