

沼影市民プール
次の上映:今日 21:15 @ シアター・イメージフォーラム
あらすじ
とあるプールが息を引き取るまでの、49日間の記録。市民に愛された公共プールが取り壊される。その宣告に、「受容」はあるのか? 1971年、「海なき市にプールを」という市民の願いから生まれた沼影市民プール。“沼プー”の愛称で親しまれ、52年間で約600万人が訪れたその場所は、子どもたちの遊び場であり、人々の健康を支え、名前のない出会いや関係が生まれる場所でもあった。しかし2022年、さいたま市は屋外プールを解体し、新たに小中一貫校を建設すると発表。プールを必要とする10,000人以上から反対の署名が寄せられるも計画は進み、わずか2年後にプールは惜しまれながら姿を消した。その後、市は3度の入札を実施するもいずれも不調に終わり、2030年4月に予定されていた学校開校の見通しは依然として立っていない(2026年6月現在)。 これは、都市開発の陰で見過ごされてきた、地域住民の喪失へのケアを問う映画である。 ヨーロッパを中心に12以上の国際映画祭で上映され、高い評価を受けた太田信吾監督最新クリエイティブドキュメンタリー。 友人の死を描いた『わたしたちに許された特別な時間の終わり』、大阪・あいりん地区を舞台に、変わりゆく街と若者たちを追った『解放区』。都市の変化と喪失を記録してきた太田信吾監督が、次にカメラを向けたのは、ある市民プールの最後の夏だった。誰かにもう会えないと知ったとき、私たちは立ち止まる。場所の終わりもまた、どこか似たかたちで、心を揺らす。精神科医エリザベス・キューブラー=ロスが提唱した「死の受容の5段階(否認・怒り・取引・抑うつ・受容)」をモチーフに、ある公共空間の終わりと、そこに集う人々を映し出す。
- 監督
- 芳賀直之/録音:飯塚了/追加撮影:与那覇政之、上ノ園芳樹/整音:長部彰
- 出演
- 會田孝志, Toshi Douglas, 荒岡龍星ほか
上映館
映像文化の最前線へ。世界の多様な視点に出会う、実験的シネマ空間。