
海とお月さまたち
Fishing Moon
0ドキュメンタリー·50分·日本·1980
次の上映:今日 16:20 @ 早稲田松竹
あらすじ
『水俣 ― 患者さんとその世界』以来、水俣に生きる人々を幾多の映像に描いてきた土本典昭監督が、不知火海を舞台にした児童向け記録映画。日ごとに形を変える月の下で営まれる、海の生態系と漁師たちの暮らし。疑似餌や錘を手づくりし、それらの仕掛けでタコやイカを獲りフグや鯛を仕留めていく名人たちの手際と、それを手伝う家族の連携作業のディテールを詩的に描いた映像ファンタジー。 『海とお月さまたち』(1980)。これは児童むけに作られたドキュメンタリーである。作りながら分ったのは、子どもらの映像の把握力がすばやく、飛躍したカットも理解する感性が備わっていること。その点、無声映画的な編集、映画詩的なシーンのほうが無心な子どもたちの頷きや感嘆に応えられるものだと学んだ。これはそうした映像本位の作品である。……耽美的なカメラマン瀬川順一、即物的描写力に長けた一之瀬正史の映像が35mmのフィルムに生かされた作品として残された。この映画の舞台は水俣と同じ内海・不知火海である。外洋から産卵にくる魚たちや、浅瀬に住むさまざまな生きもの……タコ、イカ、フグ、タイなどとの智慧くらべが漁師の生き甲斐であり、快楽なのだ。生き物との対話は指先と釣糸に凝縮されている。満月、半月、三日月と日々変わるお月さまたち、漁民の世界では、月がもうひとつの“太陽”であることを描いている。(このフィルムは水俣の患者=漁師さんに「水俣病事件の前の水俣の海が描かれているから」と最も好まれている)。(山形国際ドキュメンタリー映画祭2007年HPより引用)
- 監督
- 土本典昭