
RYUJI 竜二
Overview
1980年代の新宿・歌舞伎町。肩で風を切って歩く一人のヤクザがいた。 男の名は、竜二(柳楽優弥)。 胸の奥に消えない哀しみを抱えていた──。 腕っぷしが滅法強く、一度すごめば並のチンピラは震えあがるほど。その一方で情に厚く、舎弟の不始末にも自ら身体を張って仁義を通すその生き様はまさに任侠魂の権。 だが威風堂々に見える竜二には、6年前。弟分の直(萩原利久)・ひろし(JUNON)のもとに、竜二がある女を連れてくる。上京するもうまくいかず、人生を諦めかけていたところを竜二に拾われ、愛し合う仲になったまり子(川栄李奈)。やがて一人息子の竜也が生まれるが、竜二は2人の将来を案じて「ヤクザの女房になってもいいことなんか何もねえぞ」と頑として籍を入れようとしない。それでも目の前の大切な“家族”を守り、ささやかな幸せが続いていくと信じていた竜二だったが、敵対組員を返り討ちにしたことで刑務所行きになってしまう。 保釈金を工面するため実家に頭を下げ、竜二と別れる条件を泣く泣く呑むまり子。家族と離ればなれになった竜二は、失意のなか極道の世界に舞い戻るが、どうにも身が入らない。 そんななか、幹部の新田(伊藤英明)にトラブルの解決を頼まれた竜二は、事を収めた後で「……俺、やめるわ」と宣言。とっくに彼の心はヤクザから離れていたのだ。直とひろしも共に足抜けさせようとするも聞き入れられず、竜二は一人で堅気として歩み出す。 早速まり子と竜也を迎えに行き、親子3人の慎ましくも穏やかな生活が始まった。酒屋の配達員として働き始め、新たな人生に懸命に馴染もうとする竜二。決して楽ではない日々に音を上げそうにもなるが、まり子は「それで幸せなの」と努めて明るく振る舞う。 だが、薬物におぼれて身をやつした旧友・柴田(三宅健)、そしていまや別々の道を征く直・ひろしとの禁断の再会が、静かに日常を脅かしていく──。